2019/09/14
9月11日(水)6年国語「詩」
6年桜組 白百合女子大の皆さんに、国語の授業を魅せ(見せ)ました!
今日は、白百合女子大学教職課程の1年生が小学校を訪れる、一日観察実習の日です。その2時間目。6年桜組が、国語の授業を見せることになりました!
教室を訪れると、まだ休み時間だというのに子供たちは座って、黙々と何やら書き取りをしていました。黒板を見ると、そこには木村信子さんの詩「未知へ」が板書されてありました。静まり返る教室。子どもたちは、ちょっとばかり緊張しているようです。
先生が教室を見回し、「詩」が書き終わるのを確認して、授業スタート!
「技法、見てわかることを3分で。これまで習ったことを使って。」
先生の指示が飛ぶと、あらかじめ行間を開けて書き写していた「詩」に、気づいたことをせっせっと書き入れていきます。これまでも「詩」の学習は行っていたようで、子どもはやることをきちんと理解していました。
女子大の学生も興味深げに机間を回ります。担任の先生も回りながら、短く言葉をかけていきます。鉛筆を走らせる音と、先生の小さな声しか聞こえない教室。
と、静寂を破る覇気を含む声。
「さあ、どんな詩?」
「三連!」
「連の最初、『わたしが響いてるが』が3回!」
「どの連にも『響いている』が3回!」
「繰り返しには、どういう意味があるんだっけ?」
「強調!」
「ここまではすいすい来たね。」
先生の顔も子供たちの顔もほころびます。クラスが呼吸を始める瞬間でした。小気味の良いリズムが教室に流れ始めます。
「ステップ1。」
「分からないことを聞いてみよう!」
「こだま。」すかさず、別な子が、「山びこみたいな。」と答える。
「解決したよ。響くとはどういうイメージですか?」
「大きな建物の中で歌っているような・・・」
「音声がとどろく!」
「バックネット裏で、二重に聞こえる。追っかけてくる。」
これは、クラス一の楽天ファンの子。素晴らしい!球場の様子を知らない子にとっては共有できないけど、知っている子にとっては納得でしょう!
「ステップ2。」
「注目する言葉や文のイメージを書き込もう!」
「9回も(響いている)出てきているが、同じとは限らないよね?」
子どもたちはまた、ノートとにらめっこ。再び静寂が訪れます。切り替えの早さは、まさに6年生。今度も先生は、子どもたちに静かに声をかけて歩きます。ここはじっくり時間を取りました。次の展開に関わってくる大事な部分なのでしょう。
「ステップ3。」
とは、言いませんでしたが、多分ここから「ステップ3!」
「交流したいと思います。」
「作者が伝えたいメッセージを、好きな連ごとにグループになって交流します。」
てきぱきとグループを作ると、集まった同士で対話を始めました。爆笑している姿も。時間をかけただけあって、どの子もしっかり伝え合うことができているようです。
その後もメンバーを変えて、さらに対話を続けます。 と、ここでチャイムが鳴って授業は終了。
技法は、知識理解。
作者の伝えたいことは、受け取り方しだい。
「詩」に対する子どもたちの受け取り方を大事にし、さらに対話を行って、書いたものを再考する機会と、多様な考えに触れる機会を設け、思考の幅を広げることも目的とした授業でした。
白百合女子大の皆さんも、感心しきりでした。