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「響き」 200号より
2016年新しい年が始まりました。
年が明けても、仙台で冬タイヤの威力が一度も発揮されない冬は極めて稀有。
穏やかな日々に安堵しつつも、世界各地で起こっている異常気象と重ね合わせ、人間が成す行為への警鐘を思ったりもします。
年の初めは「今年は大切な分岐点」と毎年のように言われます。立場、見方を変えればいつでもそれは成り立つ訳ですが、これだけ変化のスピードが速い時代、何をもって豊かさとし、選択とするのか、昨今とみに落ち着かない日々のように感じます。
その年の世相を漢字一文字で表す師走恒例の「今年の漢字」が、昨年は「安」でした。この「安」に込められた思いは複雑。それは、続く漢字として選ばれた「爆」と「戦」にも表れています。
この学園に学ぶ子どもたちは、一定の豊かさ、恵まれた環境の中にあると言えます。年頭から少し講釈じみた言い方で恐縮ですが、なればこそ、子どもたちに大人が示す態度、伝えることの選択は、十分な吟味が必要です。
年頭の職員会議で、先生方に「知的であること」「ノーブルであること」を伝えました。正しい判断と行動を成し得る源として、学校がやるべきこと、できることは、まずは「知性」を育てること。
同じことを保護者の方も強く思っていてほしいです。何も難しいことではなく「丁寧に接する」。そこで醸し出される雰囲気が、ご一緒の思いとなって学園の日常となりますように。
新しい年、皆様の上に神様のお恵みと祝福が豊かにありますようにお祈り申し上げます。
本年も、ご協力ご支援をよろしくお願い申し上げます。
(校長 渡辺 瑞穂)