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2021年 7月3日(土)第2回オンライン公開授業研究会
第2回を迎える今年度の公開授業研究会は、ライブ中継で行いました。
土曜日にもかかわらず登校してくれた2年生の皆さん、送迎して下さった保護者の皆様、本当にありがとうございました。
授業は2年生の算数。
教材として選んだのは「ハノイの塔」です。「ハノイの塔」の数学的な構造を使って、試行錯誤を繰り返す中で論理的な思考を育んでいこうという授業です。試行錯誤の場面では今年度から一人1台が実現したiPadを使いました。ライブ中継のために授業は教室ではなくテレジアホールで行いました。いつもと違う場所での授業ですから子どもたちも緊張しているかなと思いきや、子どもらしい好奇心で授業の始まりを待っている様でした。落ち着いた雰囲気がなかなかGoodです。
授業が始まると、iPadのMeta MoJiを開きます。開いてビックリ。「4段?!」「できるかなぁ?」と子どもたち。3段までは既習済みでしたが、「4段を授業で行います」とは伝えられていません。これが良かったようです。いわゆる「つかみは、オッケー」というやつですね。
「やってみる。」「ちょっと動かしてみる。」と、子どもたちはやる気満々。
試行錯誤の時間をたっぷりとって、考える時間を確保します。子どもたちはなかなか苦戦している様でした。
授業をご覧になった方のお話で、「もし10年前20年前にこのハノイ塔をやるとしたら、模型を使わなければならないでしょう。試行錯誤する中で何度も最初の状態に戻さなければならない。これが面倒。でも、タブレットならあっという間に最初の状態に戻せるんですよね。」というお話がありました。なるほど( ゚Д゚)目から鱗のお話でした。
そうこうしているうちに、ルールに則って移動させることができました!
が?! えっ?!
期待した移動は3本立っている柱の左端から右端への移動でした。でも、子どもたちが考えて、考えて、到達したのは真ん中の柱への移動。
では、これがダメだったのかというと、そうではありません。教えられることなく、子どもたちが自力でやり遂げた結果なのです。4段をルールに則っとり移動させることができたのです。素晴らしいじゃないですか!
やり遂げた満足感もありつつ、課題もある状態は、子どもが伸びる最適なポジションです。そして「できなかった」ではなく、「まだ、できないだけ。」なのです。
「続きをやりたい!」
授業を終えた後に上がった声が、全てを表わしていると感じます。
講師をお引き受けいただいたフューチャーインスティテュート株式会社の佐藤靖泰先生、授業の各場面の意味づけたいへん勉強になりました。ありがとうございます。
みやぎ算数授業づくりの会の中村佑先生(仙台市立八幡小学校)、梅津直紀先生(富谷市立あけの平小学校)、的確なご指摘と方向性のサジェスチョンをありがとうございます。感謝いたします。
そして、今回ご参加いただいた約100名の皆さん、ありがとうございました。寄せられたご意見を今後の授業づくりへと生かしてまいります。
このコロナ禍が終焉しましたら、参加者の皆様を学校にお呼びしての公開授業研究会を開催したいと考えています。それまではオンラインで研修会を続けてまいりますので、今後のご参加もお待ちしております。
それでは、第3回でまたお会いしましょう。