仙台白百合学園小学校

お知らせ

2019/08/30

8月26日(金)5年算数「体積」

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夏休みモードの頭脳を、「パウンドケーキの型を作ろう」で、一気に授業モード!

 

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「これから何をするかと言うと・・・先生、最近好きな物があって・・・」

「それは、パウンドケーキなんです!」

「できるだけ、たくさん食べたいので、これで型を作ってください。さあ、どうす る?」

 

これは、今年の5年生の授業、算数の「体積」の導入です。

夏休みが明けて、まだ二日目となる月曜日。しかも、1時間目。

思考と対話を中心に据えた授業を行うので、見に来てほしいとお誘いがありました。でも、まだ学校モードに成りきれずにいるはずの子どもたち。不安です。それでも、スタート前の先生からは、「どうなるかわかりませんけど、まずはやってみようと思いまして。」と、なかなか度胸のある言葉を聞くことができました。授業の顛末は以下の通り!

 

s-HPphoto:20190826-2.jpgそれではスタート!

まずは、工作用紙を一人1枚ずつ配布して、前述のように課題の提示。なんと!題材がパウンドケーキだけに、あっという間に子どもたちの興味もがっちり食いつきました!お見事!

「取りあえず、長方形を描く!」

「展開図を描く!」

「なるほど。先生、できるだけたくさん食べたいな。」

「目いっぱいの大きさで作る。」

などなど、活発な意見の応酬。一定のリズムで意見が飛び交う教室は何とも心地よく、さすが、5年生。意見を口々に言っていても、決して騒がしくならず、秩序が保たれています。だまっている子どもたちの耳と視線も、意見を話している子たちの方へしっかり向いていました。

意見が下火になるのを待って、すかさず「じゃあ、隣の人と話してみてくれる。」と、次の段階を目指して、先生からの声掛けが飛ぶと・・・

 

s-HPphoto:20190826-3.jpg「容量を多くすればいい!」

と、授業の核心へ。先生は、すかさず「容量って何だろう?」と全体へ投げ掛ける。

「高さ!」

「広く!」

「目いっぱい!」

「うすっぺらいと、おいしくない。おいしいんだけど、おいしくなさそう。」

結局、「容量」の意味とは関係のないことが飛び交いましたが、イメージがしっかりありそうなのを確認した先生は、それなら展開図へと授業を動かします。

「どうしたら大きくなるか、工作用紙に描いてみよう!」

思い思いに工作用紙に描き始める子どもたち。ざっと見ると、8種類ぐらいか。描き終えて組み立てに入る子もいれば、決めかねている子も。そこ、ここで、隣り同士相談しながら、思考をまとめる様子が見られます。

 

s-HPphoto:20190826-4.jpg「この後、どうしようか?」

と言った途端に、子どもたちから当然のように・・・「大きさを比べたい!」と。

「そう、次の目標は、どうやって比べるか。」

ここで、授業の初めに戻って、「容量」のイメージを押さえ、塊の大きさは「体積」と言うのだと、語句を押さえていました。

さて、どの子の展開図、直方体の体積が大きくなるのか。工作用紙のマスを数える子、何に使うのか、友達の切れ端を集める子も。みんなに協力を要請すると、見る見る切れ端が集まってきました。

 と、今日の1時間目はここまで。転がるように授業モードに突入していく様は、見ていて小気味いいものでした。「夏休みモードの頭脳」なんて言ってごめんなさい!これから、どんな展開を見せてくれるのか、とても楽しみな授業でした。子どもたちみんな、集中して思考を巡らすことのできた、まさに脳に汗かく授業となりました。

 

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後日談:授業が進むにつれ、箱を直接重ねて比べたり、自力で任意単位を作って比べたり。切れ端で作ったメジャーで友だちの箱の周囲を測る子も。こうした姿や対話は、休み時間にまで及んだそうです。がんばれ!